FOMCの結果は大方の予想通りだったはずなのに、その後株価が急落。
その原因について調べてみました。
FOMCの結果は市場の想定内
FOMCの結果は
- 政策金利 → 据え置き
- 金利の見通し →2022年までゼロ金利
- YCC → 今後議論していく
- 国債買入れ額 → 現状維持
想定の範囲内で、とくにサプライズ的なものはなし。
でもそのあとにダウ、日経ともに急落しました。
株急落の理由
ニュースサイトとかの見解で多かったのは
- コロナ感染第2波
- パウエル議長の景気の先行きの見通しが立たない発言
あたりですが、どちらもイマイチしっくりきません。
理由は、時間差がありすぎるから。
コロナ感染第2波
黒人暴行死によるデモが各地で広まり、それに伴い感染者数が増加していて、感染者数200万人突破、コロナ第2波か? となってますが、
デモとともに感染者増加しはじめたのは一週間以上前。
株が下がるには時間がかかり過ぎてます。
普通 悪いニュースが入るとその瞬間に大きく動きますが、一週間以上たってからというのは 説得力に欠けますよね。
パウエル議長の発言
パウエル議長の景気の先行きの見通しが立たないという発言が市場楽観論に水を差したと。
こちらは会見後に少し下げたので多少はあるとは思いますが、本質ではないかなと。
FOMC前後のダウのチャートを貼っておきます。

11日 3:00のFOMCの発表で想定通り上がりましたが、3:30のパウエル議長の会見で下げてます。

パウエル議長の会見時より、そのあとの方が大きく下げてます。
会見が要因だとしてもちょっと時間差ありますよね。
急落の本当の理由はSQ前の売り仕掛け?
今回の急落の理由を調べた中で一番しっくりきたのが、大口のSQ前の売り仕掛けです。
SQ(Special Quotation、特別清算指数)は先物やオプション取引の最終的な清算価格のこと。
毎月 第2金曜がSQとなり、このタイミングで持っているポジションが強制決済されます。
SQ前の最終取引日は前日の木曜日で、今回の急落した日と一致します。
なんで大口はSQ前に大量に売り注文を出して下げてきたんでしょうか。
大口はその資金力で株価を動かせますが、自分で売って株価を下げたとしてもそのポジションを反対売買で決済、つまり買い戻さないと利益になりません。
株価が下がるくらいの注文を 再び決済のために買い戻したら結局株価が上がってしまって利益は出ません。
大口でも個人投資家でもポジションをもったら必ず反対売買をして決済しないといけないわけですが、これをしなくていいのがSQによる決済です。
ポジションをもったままSQを迎えれば強制決済されるので。
なのでSQ直前で大量の売りを出してSQで利確、これが一番最もらしい理由な気がします。
本当の答えはわからないけど
今回 本当に大口の売り仕掛けで急落したかどうかはわかりませんが、実際にSQ前は動くことが多いという事実はあります。
これを可能性のひとつとして想定しておけるかどうかで失敗の可能性を下げることができるはずなので、こういった知識を増やしていくことが大切です。
結局のところ本当の理由は誰にもわからないんですよね。
自分が納得できる理由で、ただし視野が狭くならないように意識しつつ色々な可能性を想定できるようにしていきましょう。
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