【アノマリー】8月は円高になる?20年分確認してみた

アノマリー

8月は円高になるというアノマリーがあります。

アノマリーっていうのは明確な理由はわからないけど経験的にそうなりやすいというやつです。

それを根拠にエントリーはできないけど、知っといて損はない程度のもの。

8月に円高になるそれっぽい理由と、本当に円高になってるのか20年分の月足を確認しました。

8月は円高のアノマリー

8月は円高になりやすい理由について説がふたつあります。

  • 米国債の利払い
  • 輸出企業の指値

米国債の利払い

8月はアメリカの国債の利払いがあります。

アメリカの国債なので当然ドルで支払われることになります。

受け取ったドルを円に変えるため、ドル売りの円買い、つまりドル円ショートになるわけです。

米国債を買ってるのは機関投資家なので、それなりの量があるため円高に傾くと。

輸出企業の指値

輸出企業はなるべくドルを高く売りたい人達です。

自社製品を海外で売ったらその売り上げはドルで入ってくるので、日本円に両替する必要があります。

なるべくなら両替のレートが有利なときに両替したいですよね。

1ドル100円のときと110円のときなら、110円のときにドルを円に両替した方がお得なので、輸出企業はなるべくドルを高く売りたいわけです。

この売り上げの両替は毎月あるんですが、8月はお盆休みがあります。

連休中は銀行に注文を出せないので、連休前にそこそこ高い位置にドル売りの指値をおいて連休に入ります。

そうするとその指値が上値抵抗となるため、円安になりにくくなるというわけです。

実際に20年分のドル円月足を確認してみた

調べてみると8月の円高にはそれっぽい理由はありましたが、本当に8月は円高になっているんでしょうか? 調べてみました。

その結果が以下の表です。

表の値はその月の始値から終値への変化率で、一番下の行に各月の陰線になった割合を出してあります。

月ごとに見ていくと、ほとんどの月で陰線の割合が50%前後、つまり陰線と陽線になる確率が同じくらいで偏りがないということになります。

ところが8月だけ陰線の割合が70%と飛び抜けてます。

20年の内、8月に陽線がついたのは6回しかありませんでした。

8月は円高のアノマリーは本当だったんですね。

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